毎週通っている Stanford Continuing Study の英会話のクラス、 DAY6&7は意見を述べることを更に発展させ、相手を説得する、という行為の練習でした。自分の意見を述べるにあたり、どのように説得力を持たせるか、また相手の意見を考慮してどのように反論を自らの意見に組み込んでいくか、という事がポイントとなります。授業の流れは、いつものように模範的なディベートのビデオ(今回はオバマ大領領が民主党予備選でマケイン上院議員と行ったディベートでした)を見ることから始まります。オバマとマケイン、どちらが説得力があるか、どちらの方が反論が上手か、といった観点から説得力を持つスピーチの構造について議論を行います。
ある種の理想型を見た後に、自分達でやってみましょう!ということでチームにわかれてディベートを行ってみました。お題は、"Is the human condition generally getting better or worse?"という抽象的なものでした。おそらく、賛成、反対それぞれの意見を言うにせよ、抽象的な、あるいは高次の意見を言わざるをえなくなるように、抽象的な問題設定にしてあるのでしょう。
ディベート形式は、立論2回、反論1回、結論1回という形でした。あわせて、フォーマルなディベートには様々な形式があり、高校生ぐらいからディベート等を行う機会が多い旨説明を受けました。余談ですが、wikipediaで見る限りは、ディベートの形式には、米国式、英国式といった違いに始まり、色々な形式があるようですね。
私が所属するチームは、私も含めて全員がディベート初体験、ということで、"human condition"とはいったいなによ?というところからチームで議論をはじめ、賛成の場合、反対の場合のそれぞれの論旨、サポートする根拠を整理するという準備を行った上で、ディベートを行いました。私自身は、"立論および反論の一部"という内容を担当しましたが、想像していた以上に難易度が高い、という印象を持ちました。
特に、相手の主張に合わせた反駁するための論理をその場で用意し、元々用意していた自チームの主張に組み込む、という作業が難しかったです。反駁するための論理だけを話しても自らの意見を主張した事にならないし、一方で的確に反駁しないと説得力も生まれない、ということでバランスが重要なのですが、そこはビギナーの悲しさ、なかなか両方を連動させつつ話す事は出来ませんでした。これもやはり、「英語」ではなく「相手を説得する」トレーニングが必要ということなのだと思います。
相手を説得するトレーニングとしてのディベートは楽しくもあり、かつトレーニングにとしては効果的ですね。トーストマスター等を探してもう少しディベートをやってみようか、という気になる経験でした。